コーキングは、建物への衝撃を緩和し、雨風の浸入を防いでくれる大切なもの。
そのため劣化していると、本来の役割を果たせなくなってしまいます。
また、サイディングの場合でも温度や湿度の変化によって収縮・膨張が起こり、外壁材同士がぶつかってしまうため耐久性がおのずと低下。
最悪の場合破損する可能性もあります。
幸い経年による劣化が目視で確認できるため、10年に一度を目安に定期的なメンテナンスをしましょう。
増し打ちや打ち替え工事を行えば、建物の健康維持に繋がります。
■ コーキングのメンテナンス時期
以下のような症状が出ていれば、メンテナンスのタイミング。
放置すると建物の耐久性や防水性に大きく関わるので、定期的なチェックがおススメです。
・ひび割れや切れ
・痩せている
・硬くなっている
・剥がれている
目地材は建物にとって「ちょうどいいゆとり」を生み出す、縁の下の力持ち。
屋内・屋外にかかわらず、劣化症状を見付けた場合はご相談ください。
■ サイディングでの打ち替え工事手順
【1】カッターで切り込みをいれ、既存のコーキング材を撤去
サイディングとの縁を切り離して撤去した後、小口部にも残らないように削ぎ落とします。
【2】マスキングテープによる養生
施工部分以外に汚れが付かないよう、マスキングテープで養生を行います。
この工程で仕上がりの美しさが決まるため、慎重に作業しなければなりません。
【3】プライマーの塗布
目地材と外壁材をつなぐ接着剤を塗布します。
きっちり行わなければ施工後すぐに目地材が剥がれてしまうため、おろそかにはできません。
【4】バックアップ材の挿入(ボンドブレーカーの貼り付け)
バックアップ材:目地の深さを調整するためのものですが、目地材をそこで支える働きもあります
ボンドブレーカー:目地材が目地底に張り付くのを防ぐための特殊テープです。
【5】目地材の施工
気泡や隙間が空いてしまうのを防ぐため、目地材を充填してからヘラで整え、十分に抑え込みます。
【6】養生撤去
目地材がしっかりと充填されているか確認し、養生を撤去して完成です。
サイディングは温度や湿度の変化によって膨張・収縮が起きます。
そのため、もしもサイディングを隙間なく敷き詰めてしまうと、こうした動きに耐えられず割れや歪みが起こりかねません。
だからこそ適切に工事を行い、浸水を防いで建物の資産価値を守りましょう。